物理学実験3
17.トンネルダイオード


(図a)Nomal DiodeのV-I特性


(図b)負性抵抗を測定する回路


1.静特性の測定〜負性抵抗(Negative Registance)〜

 通常のダイオードの電流電圧特性は図aに示したとおりである。 PN接合面での電位障壁があるため整流性があり、順方向のバイアスをかけると電圧の増加に伴い 電流が流れる事になる。
 しかしキャリアーが高濃度にドープされ、障壁の厚さも薄いTunnel diodeではトンネル効果によりNomal diodeとは違ったV-I特性を示す。
 具体的にはある電圧の領域においてダイオードにかかる電圧を増すほど電流量が減少すると言う「負性抵抗(Negative Registance)」の領域がある。 この実験では負性抵抗のVI特性曲線を得ることを目的とする。

 実験で用いた回路は図bの通り。CH1でTunnel diodeの電圧降下を測定し。CH2で抵抗の電圧降下からダイオードに流れる電流を測定する。

→静特性の測定結果へ

(図c)発振回路におけるV(縦軸)t(横軸)


(図d)


2.発振の測定〜Self excited Oscillation〜

 トンネルダイオードに直列にコイルを接続した回路をつくり、直流電源をつなぐと回路に流れる電流とダイオードの電圧が 図cのように振動する現象が見られる場合がある。Constant Enegyのもとでこのような振動現象が見られる事を「自励振動(Self-excited oscillation)」 という。この実験では図dの回路においてSelf-excited oscillationを観察するとともに、この回路の回路方程式から非線形振動の方程式 Van der Pol equationを導き、発振の起きる理由について考察する。

実験結果
発振の起こるメカニズムについて
回路方程式−van dar Pol equation−シミュレーション(Java)